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基本概念

UT1

ゆーてぃーわん

定義

UT1 (Universal Time 1) は、地球の実際の自転角度から導出される世界時です。VLBI (超長基線電波干渉法) による遠方クエーサーの観測から地球の自転角を精密に測定し、そこから時刻を算出します。地球の自転速度の不規則な変動 (潮汐摩擦、地殻変動、大気循環など) をそのまま反映するため、1 日の長さは厳密には一定ではありません。

UTC との関係

UTC は原子時計に基づく均一な時刻系であり、UT1 は地球の自転に基づく不均一な時刻系です。両者の差 (DUT1 = UT1 - UTC) が 0.9 秒を超えないよう、うるう秒で調整するのが現行の仕組みです。IERS が DUT1 を監視し、Bulletin C でうるう秒の挿入を予告します。2035 年のうるう秒廃止後は、DUT1 が徐々に蓄積していくことになります。

実用上の用途

UT1 は天文学 (天体の位置計算)、測地学 (地球の姿勢決定)、衛星軌道の精密決定に不可欠です。日常生活や IT システムでは UTC のみを意識すれば十分ですが、天文台のソフトウェアや精密な衛星追跡システムでは UT1 と UTC の差 (DUT1) を補正に使用します。DUT1 の値は IERS の Bulletin A で毎週公表されています。

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