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科学技術

光格子時計

ひかりこうしどけい

定義

光格子時計 (optical lattice clock) は、レーザー光の定在波で作られる周期的なポテンシャル (光格子) に原子を閉じ込め、可視光〜紫外光領域の遷移周波数を基準とする超精密時計です。2001 年に東京大学の香取秀俊教授が提案し、セシウム時計の 100 倍以上の精度 (10 の -18 乗、300 億年に 1 秒) を実現しています。

動作原理

セシウム時計がマイクロ波 (GHz 帯) の遷移を利用するのに対し、光格子時計は可視光 (数百 THz 帯) の遷移を利用します。周波数が約 10 万倍高いため、同じ測定時間でより高い精度が得られます。「光格子」は数千個の原子を格子の各点に 1 個ずつ閉じ込め、原子間の相互作用を抑制しながら多数の原子を同時に観測することで統計的精度を向上させます。

応用と将来

光格子時計の精度は、一般相対性理論による重力赤方偏移を 1 cm の高低差で検出可能なレベルです。地下資源探査、火山活動監視、地殻変動検出など「時計で高さを測る」応用が期待されています。秒の再定義の候補としても国際的に検討されており、2030 年代の実現を目指してロードマップが策定されています。

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